養老孟司

 BSで養老孟司のトーク番組があった。数々のベストセラーを書かれている人物だが、個人的には1冊も読んでいない。だが、この番組をきっかけに何か読んでみようかなと思わされた。
 トークは様々な分野に渡って、教育、環境、人間そのものなどについて行われた。どのジャンルでも新しい視点で鋭く突いていた。たとえば環境問題については物理学でいえばエントロピーの法則を通じての解説が際立っていた。
 新しい秩序を確立すれば、もう一方で無秩序が増大するというものだ。代替エネルギーを模索しても必ず別の問題が起きるということで、アメリカ型のエネルギーに依存した社会をもう一度見直そうという事だ。
 たしかに訳の分からない「便利さ」と引き換えにエネルギーを消費している事をこれからは見直していかなければならにという事を語っていた。
 僕は以前から自動販売機の全廃を事あるごとに訴えてきた。これもそうした「必要なのか?」という視点で考えたものだ。自分でもまれに使うことはあるが、基本的には無くても何も困らない。日本全土の自販機が使っている電気量はちなみに原発数機分だという話を聞いたことがある。つまり自販機を撤廃すれば原発の新設は不要になるだけでなくそれに伴う空き缶などのゴミ削減にもつながる。何故こんな簡単な事が政治的に規制できないのだろう。
 これが企業から政治への圧力なのは目に見えて確かだ。そしてその危うい便利さをありがたがるように人間を洗脳している。一人一人が自販機を使うのを止めるだけでも自販機は自然に無くなるんだけどね。
 こんなに自販機のある国は世界中探しても無いんですよ。あのアメリカでさえね。セブンイレブンはアメリカで始まったけれどアメリカじゃ夜中は開いてないです。ニューヨークだって夜中は暗くて静かです。パリに至っては路上に自販機見たことないです。
 何の疑問も持たずに何でも当たり前だと思ってしまう事から脱却しましょう。世界は変えられます。地球も救えます。僕が変われば、そしてあなたが変われば。

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