Jazz黄金時代の録音が発見された

1935年から1941年にかけてラジオで流されたJAZZをダイレクトにレコードに録音していた人物がいた。William Savoyという青年で、彼はレコーディング技術者でもあった。

この時代、レコードはSP(手回し蓄音機などで使われる厚いレコード)と呼ばれる1枚で3分ほどしか聞けない頃。もちろん一般的にはテープレコーダーもなかった時代だから個人が録音するなんてとうてい出来ない時代だ。

彼は特殊なダイレクトレコードカッティングとでも呼べそうな録音機を持っていた。溝の無いレコード板に直接針(カッター?)で溝を刻んでレコードを作ってしまうような機械だろう。1枚の盤に5?6分ほど録音できたようだ。

 残された記録レコードは975枚で合計録音時間は100時間に及ぶ。ほとんどが現在残されていない音源のようだ。2004年に彼が他界し、最近になって息子がそれを売却した。それを買った人物はN.Yの「National Jazz Museum in Harlem」にSavoyコレクションとして預けることとなったようだ。

今年中には復元可能な音源をデジタル化し、公開する予定だ。一部の音源が既にWEB上で公開されているが、意外にも良い音でビックリ。さすがにSavoy氏、エンジニアだったせいなのか 市販されているSPレコードに負けないくらいの音質になっているのは素晴らしい。

National Jazz Museum in Harlem

 普通には買えないような高価な機械を飼い込み、ひたすら録音し続けた彼のマニアぶりは尋常ではない。最初、彼の名前からSAVOYレコードの創始者なのかなとも思って記事を読んでいたが、そうではないようだ。

 昔マニア、今はオタク。いつの時代にもこうした人たちが様々なジャンルに存在していた事だろう。周りから見れば狂気にも見えかねない程の情熱が、歴史を作ったり、歴史を堀り起こす宝探しの地図になったりする例は少なくない。

 はて自分は何のマニアなんだろう?

ここまでのマニアっぷりとなると思い当たる節は無いなあ。強いて言えば「新しいものに常に向かっていく好奇心」くらいのもんかな。ただの「新らしモノ好き」でしかないとは思うけど・・

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です