スティーブ・ジョブスの感動的なスピーチ

 スティーブ・ジョブス、Appleの伝説的なカリスマ創業者ですね。

Microsoftのビル・ゲイツと良く比較され、この二人の確執をテーマにした映画(バトル・オブ・シリコンバレー)まで作られたほどです。どちらが好きってほどの興味は無かったんですが、スティーブ・ジョブスにはあまり好意的な見方はしていませんでした。

ところが、米国スタンフォード大学卒業式での祝賀スピーチ(日本語訳)を読んで、感動させられました。決して順風満帆とは言えない人生のいくつかのターニングポイントが後に点と点をつなぐように、意味のあるものになってくるという話は素晴らしい人生訓となっています。
Macで見るフォントが何故美しいのかという理由が今日分かりました。

一番最後の部分(STAY HUNGRY, STAY FOOLISH)を引用しておきます。

PART 7. STAY HUNGRY, STAY FOOLISH

 私が若い頃、”The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)”というとんでもない出版物があって、同世代の間ではバイブルの一つになっていました。

 それはスチュアート・ブランドという男がここからそう遠くないメンローパークで製作したもので、彼の詩的なタッチが誌面を実に生き生きしたものに仕上げていました。時代は60年代後半。パソコンやデスクトップ印刷がまだ普及する前の話ですから、媒体は全てタイプライターとはさみ、ポラロイドカメラで作っていた。だけど、それはまるでグーグルが出る35年前の時代に遡って出されたグーグルのペーパーバック版とも言うべきもので、理想に輝き、使えるツールと偉大な概念がそれこそページの端から溢れ返っている、そんな印刷物でした。

 スチュアートと彼のチームはこの”The Whole Earth Catalogue”の発行を何度か重ね、コースを一通り走り切ってしまうと最終号を出した。それが70年代半ば。私はちょうど今の君たちと同じ年頃でした。

 最終号の背表紙には、まだ朝早い田舎道の写真が1枚ありました。君が冒険の好きなタイプならヒッチハイクの途上で一度は出会う、そんな田舎道の写真です。写真の下にはこんな言葉が書かれていました。「Stay hungry, stayfoolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。それが断筆する彼らが最後に残した、お別れのメッセージでした。「Stay hungry, stay foolish.」

 それからというもの私は常に自分自身そうありたいと願い続けてきた。そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、それを願って止みません。

Stay hungry, stay foolish.

ご清聴ありがとうございました。

上記に出てくる”The Whole Earth Catalogue”が、Webで公開されています。当時日本でも、この本は話題になったものです。

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