失われた右脳

 ジル・テイラーという脳科学の女性研究者が、ある日脳卒中になり左脳の機能を失い論理的な働きが出来なくなった。8年間という長いリハビリの中、彼女はある日涅槃を感じたという。

 回復した今でも3/5を小数点で表すのに苦労しているが左脳もかなり回復しているという。現在の彼女はゆっくりとした時間の中で動く右脳に忠実に動こうとしていると語る。
 左脳の合理的・論理的そして圧倒的なスピードで動く左脳によって人間は文明を作ってきたが、人間本来の姿は右脳の中にこそあると言う。

 そういうことだったのか、とNHKのドキュメンタリーを見ながら思った。別のドキュメンタリーで天才数学者が世界的な難問を解いた後、世間から離れ不思議な状態になってしまった事と、ここで結びついた。左脳が勝ちすぎると人間は持たないんですね。
 芸術性や完成をつかさどる右脳こそが人間の本質だということです。ギターでメロディーを探したり木のむくままに鍵盤に向かう時にどこからともなく湧き出てくるメロディーは計算されたものでもなく、計算されたものでもないのです。計算づくでメロディーを作ることも出来ます。しかし・・・・・・

 音楽をずっと続けてきたことが自分の人生にとってかけがえが無いものだとは感じていたのですが、やっとその答えが見つかったような気がします。

スゴイです、音楽って
スゴイです、自然って
スゴイです、人生って

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です