グレン・グールドはエキセントリック&ロマンティック

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一時期ハマって聞いていたピアニスト、グレン・グールドの特集をNHKがやっていた。DVDも何枚か見ているので、どの映像も一度は見たものだったが、吉田秀和氏の解説は相変わらず鋭いものだった。
彼の演奏はある時はエキセントリック、そしてある時はロマンティックなのだが、このいかにも相反するような振れ幅の大きい演奏スタイルの違いについて、こんな風に話す。
「エキセントリックとロマンティックは反語ではない。ロマンティックというものは最初から分裂の要素を含んでいる。ロマンティックというものは、無いものにあこがれる事だから。」
名言ですね。エキセントリック=破天荒な雰囲気があるけれど、ロマンティックだって大きな矛盾をはらんだ言葉だってことです。確かに恋愛なんかは、まさに人間が一番危なっかしい行動を起こしている瞬間ですもんね。普通の人がまるでストーカーのようになったり、普通の女の子が女神に見えたりしちゃうんですから。
そうか、ロマンティックって分裂症中ってことだったんだ。
ま、分裂症って言われてもなかなかロマンティックは捨てがたいものですが・・・・

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